2026.06.18
「すそわきがが気になる人は、チチガもあるのでしょうか」
「デリケートゾーンだけでなく、胸のにおいも気になる気がする」
「ワキガ体質だと、すそわきがやチチガも併発しやすいのでしょうか」
このようなご相談を受けることがあります。
すそわきがはデリケートゾーン周辺のにおい、チチガは乳輪まわりのにおいを指す言葉です。部位は違いますが、どちらもワキガと同じように、アポクリン汗腺が関係していると考えられます。
そのため、ワキガ体質の方は、すそわきがやチチガの可能性もあわせて考えることがあります。ただし、すべての方に必ず同じようなにおいが出るわけではなく、部位によってにおいの出方や気づきやすさには個人差があります。
この記事では、すそわきがとチチガが併発することはあるのか、アポクリン汗腺との関係、セルフチェックの考え方、当院での治療について解説します。
すそわきがとチチガは併発することがあります
すそわきがとチチガは、併発することがあります。
すそわきがは、デリケートゾーン周辺にあるアポクリン汗腺が関係するにおいの悩みです。一方、チチガは、乳輪まわりにあるアポクリン汗腺が関係するにおいの悩みです。
アポクリン汗腺は、脇だけにあるわけではありません。外耳道、乳輪、デリケートゾーンなどにも存在します。そのため、脇のワキガ、乳輪まわりのチチガ、デリケートゾーンのすそわきがは、同じ体質の延長として考えられることがあります。
ただし、「すそわきががある人は必ずチチガもある」「チチガがある人は必ずすそわきがもある」と断定できるものではありません。アポクリン汗腺の分布や働き、皮膚常在菌のバランス、汗の量、蒸れやすさなどによって、においの出方は変わります。
アポクリン汗腺とは何か
アポクリン汗腺は、ワキガのにおいと関係する汗腺です。脇、乳輪、外耳道、デリケートゾーンなど、限られた部位に分布しています。
アポクリン汗腺から出る汗そのものが、最初から強くにおうわけではありません。汗に含まれる成分が皮膚の常在菌によって分解されることで、ワキガに近い独特なにおいが生じると考えられています。
つまり、すそわきがやチチガは、単に「汗をかくから臭う」というだけではありません。アポクリン汗腺の存在、汗の成分、皮膚の菌、部位の蒸れやすさなどが関係して起こるにおいです。
清潔にしているのににおいが気になる、入浴後しばらくすると同じようなにおいが戻ってくる、下着や衣類に独特なにおいが残るといった場合は、体質的なにおいとして考えることがあります。
すそわきがとは
すそわきがとは、デリケートゾーン周辺からワキガに近い独特なにおいがする状態を指します。すそワキガ、スソわきが、スソワキガと表記されることもあります。
においが出やすい部位は、主に陰毛が生えている周辺です。女性ではVライン、Iライン、Oラインなどが関係し、男性では恥骨まわり、陰嚢の両脇から足の付け根、肛門まわりなどににおいを感じることがあります。
デリケートゾーンは、下着や衣類で覆われている時間が長く、蒸れやすい部位です。汗、皮脂、おりもの、尿、月経、性行為後の分泌物など、さまざまな要素がにおいに影響します。そのため、すそわきがとおりものや生理のにおいを区別することが難しい場合もあります。
当院では、すそわきがのご相談では特にIゾーンを重視しています。どこから臭っているのかわからないという方でも、Iゾーン周辺がにおいの主な原因と考えられるケースがあります。
チチガとは
チチガとは、乳輪まわりからワキガに近い独特なにおいがする状態を指します。乳輪わきがと呼ばれることもあります。
乳輪まわりには、モンゴメリー腺と呼ばれる小さな隆起があり、この周辺にアポクリン汗腺が関係すると考えられています。チチガでは、胸のにおいだけでなく、パートナーとの距離が近い場面で気づく方もいます。
また、チチガはにおいだけでなく、味の違和感として相談されることもあります。これは非常に相談しにくい内容ですが、実際には悩まれている方がいます。
チチガも、清潔にしていないから起こるものではありません。ワキガやすそわきがと同じように、アポクリン汗腺や皮膚常在菌が関係する体質的なにおいとして考えることがあります。
ワキガ体質の人はすそわきが・チチガにも注意が必要?
ワキガ体質の方は、すそわきがやチチガの可能性も考えることがあります。
特に、耳あかが湿っている方、家族にワキガ体質の方がいる方、脇のにおいが気になる方は、アポクリン汗腺が関係する体質の可能性があります。アポクリン汗腺は脇以外にも乳輪やデリケートゾーンに存在するため、胸やデリケートゾーンのにおいもあわせて気になることがあります。
ただし、脇のにおいが強い方でも、胸やデリケートゾーンのにおいは気にならない場合があります。逆に、脇はあまり気にならないのに、すそわきがやチチガだけが気になる方もいます。
これは、部位ごとのアポクリン汗腺の働きや皮膚常在菌の違い、蒸れやすさ、生活環境によって、においの出方が変わるためです。
脇が臭わなくても、すそわきがやチチガは起こる?
脇のにおいを自覚していなくても、すそわきがやチチガが気になることはあります。
脇ではにおいが出にくくても、デリケートゾーンは蒸れやすく、汗や皮脂、分泌物の影響を受けやすい部位です。そのため、脇よりも先にすそわきがのにおいに気づくことがあります。
また、乳輪まわりもパートナーとの距離が近い場面で初めて気づくことがあります。普段の生活では気にならなかったのに、性行為の場面で胸やデリケートゾーンのにおいが不安になる方もいます。
「脇が臭わないから、すそわきがやチチガではない」とは言い切れません。気になる部位のにおいが続く場合は、その部位ごとに原因を考えることが大切です。
すそわきがとチチガに気づくきっかけ
すそわきがとチチガは、自分では気づきにくいことがあります。特に、胸やデリケートゾーンのにおいは普段から自分で確認しにくいため、下着や衣類、パートナーとの距離が近い場面で初めて気づく方もいます。
すそわきがでは、下着に独特なにおいが残る、汗ばむとデリケートゾーンが臭う、性行為後ににおいが気になる、座っていると股まわりからにおいを感じる、といったきっかけがあります。
チチガでは、ブラジャーやインナーににおいが残る、乳輪まわりを触ったあとににおいが気になる、パートナーに指摘された、胸にワキガに近いにおいを感じる、といったきっかけがあります。
どちらも非常に相談しにくい悩みですが、体質的なにおいとして起こることがあります。恥ずかしさから自己判断で悩み続けるよりも、医療機関で相談することで原因を整理しやすくなります。
すそわきがとチチガを自分で確認するポイント
すそわきがやチチガを自分で完全に判断することは難しいですが、いくつか確認の目安はあります。
すそわきがの場合は、下着にワキガに近い独特なにおいが残るか、汗ばむとにおいが強くなるか、入浴後しばらくすると同じにおいが戻るか、IラインやVラインなど陰毛のある部位からにおいを感じるかを確認します。
チチガの場合は、ブラジャーやインナーににおいが残るか、乳輪まわりにワキガに近いにおいがあるか、胸の汗や皮脂とは違う独特なにおいを感じるかを確認します。
ただし、デリケートゾーンのにおいは、おりもの、月経、感染症、皮膚炎などでも変化します。胸のにおいも、汗、皮脂、下着の蒸れ、皮膚トラブルが関係することがあります。急ににおいが強くなった場合や、かゆみ、痛み、赤み、分泌物の異常がある場合は、すそわきがやチチガだけでなく、別の原因も考える必要があります。
すそわきがとチチガは清潔にしていないから起こるものではありません
すそわきがやチチガで悩む方の中には、「自分が不潔なのではないか」と強く気にされる方がいます。しかし、すそわきがやチチガは、清潔にしていないから起こるものではありません。
毎日入浴していても、下着を替えていても、体質としてアポクリン汗腺があり、汗と皮膚常在菌が関係することでにおいが出ることがあります。
むしろ、においを気にしすぎて強く洗いすぎると、皮膚のバリア機能が乱れ、かぶれや乾燥、赤み、かゆみにつながることがあります。デリケートゾーンや乳輪まわりは刺激に弱い部位です。強くこするのではなく、やさしく洗い、よくすすぎ、清潔を保つことが大切です。
併発が気になる場合は、部位ごとに診察することが大切です
すそわきがとチチガの併発が気になる場合は、どちらか一方だけで判断するのではなく、部位ごとに状態を確認することが大切です。
たとえば、デリケートゾーンのにおいが気になる方でも、胸のにおいはそれほど強くないことがあります。逆に、胸のにおいが気になる方が、よく確認するとデリケートゾーンのにおいも気になっていたということもあります。
当院では、ワキガ、すそわきが、チチガをそれぞれ別の悩みとしてだけではなく、アポクリン汗腺が関係する体質的なにおいとして考えています。においが気になる部位、気づいた場面、下着や衣類へのにおいの残り方、パートナーとの関係で不安に感じていることなどを伺いながら、治療の適応や範囲を検討します。
プレシャスクリニック自由が丘でのすそわきが・チチガ治療
プレシャスクリニック自由が丘では、すそわきがとチチガに対するミラドライ治療を行っています。ミラドライは、マイクロ波を用いて汗腺にアプローチする治療です。
当院では、脇だけでなく、デリケートゾーンや乳輪まわりのにおいについてもご相談を受けています。すそわきがでは、Vゾーン、Iゾーン、Oゾーンなど、気になる範囲に応じて治療を検討します。特に、どこから臭っているのかわからない方に対しては、Iゾーンを重視して考えることがあります。
チチガでは、乳輪まわりのにおいや、パートナーとの距離が近い場面での不安を伺いながら、治療の適応を判断します。すそわきがとチチガの両方が気になる場合は、部位ごとに状態を確認し、治療範囲や治療の順番を相談しながら決めていきます。
治療後には、腫れ、赤み、痛み、内出血、違和感、しこり感、感覚の変化などが生じる可能性があります。また、効果の感じ方には個人差があります。すべての方に同じ結果が得られるわけではありませんので、診察時にリスクや副作用も含めて丁寧にご説明したうえで治療を行います。
よくある質問
Q
すそわきがとチチガは併発しますか?
A
Q
ワキガがある人は、すそわきがやチチガもありますか?
A
Q
婦人科で異常がないと言われても、においが気になります。すそわきがでしょうか?
A
Q
脇は臭わないのに、すそわきがやチチガになることはありますか?
A
脇のにおいを自覚していなくても、デリケートゾーンや乳輪まわりのにおいだけが気になることはあります。部位ごとの蒸れやすさ、皮膚常在菌の違い、汗や皮脂の量によって、においの出方が変わるためです。
Q
チチガはにおいだけですか?
A
Q
すそわきがとチチガを同時に治療できますか?
A
状態や治療範囲によっては、同時治療を検討することもあります。ただし、部位ごとの腫れやダウンタイム、治療時の負担も考慮する必要があります。診察時ににおいが気になる部位を確認し、適した治療範囲や治療の順番を相談して決めていきます。
まとめ
すそわきがとチチガは、どちらもアポクリン汗腺が関係するにおいの悩みです。アポクリン汗腺は脇だけでなく、乳輪やデリケートゾーンにも存在するため、ワキガ体質の方では、すそわきがやチチガを併発することがあります。
ただし、すべての方に必ず同じようなにおいが出るわけではありません。脇は気にならないのにデリケートゾーンや胸だけが気になる方もいれば、すそわきがは気になるけれどチチガは気にならない方もいます。
大切なのは、においを自己判断だけで抱え込まず、気になる部位ごとに原因を整理することです。すそわきが、すそワキガ、スソわきが、スソワキガ、チチガでお悩みの方は、当院までご相談ください。
この記事を監修した医師
清水 祐紀 医師(プレシャスクリニック自由が丘 院長)
昭和大学医学部卒業後、昭和大学形成外科学教室に入局。
形成外科学博士号を取得し、日本形成外科学会 形成外科専門医、日本美容外科学会専門医を取得。
昭和大学で長年にわたり形成外科診療・研究に携わった後、自由が丘にてプレシャスクリニック自由が丘を開院。
ワキガ・多汗症治療においては、形成外科専門医としての知識と経験をもとに、患者さま一人ひとりの状態に合わせた診療を行っています。
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